風義ブログBLOG

2019.05.22

コンパス片手に。

昨晩19:00すぎ、自宅でウロチョロしていたその時スマホが鳴りました。

住まい手「全部抽選がハズレてしまいました・・・。」

つくり手「うーん、そうでしたか。」

 

人口減少が予想される町が母体となり分譲開発をおこない、若年層に移り住んでもらうプロジェクトに参加している住まい手の奥さんからの電話でした。今日が公開抽選日とは知ってはいました。しかし、公開抽選の開催時刻までは把握してはおらず抽選の結果が気になっていたところでした。

 

住まい手「空地抽選の申込みはこれからおこなうそうです。どれにしましょう?」

つくり手「大丈夫ですよ。当初の希望地でなくても安心して空いている分譲地を選んでも。」

 

第1,2,3の希望地を選択し応募者多数であれば抽選により区画地が確定していく残酷な行為。たしかにバブル初期に住宅供給公社が大規模に分譲し、マイホームを夢見た住まい手たちが徹夜で抽選の行列に並び、将来の家族の人生路を生み出していきました。

 

あれから40年超、社会観は移ろいでいます。

 

もし本件が若年層家族の定住を望み『地域の活力を生む』ための計画であるのであれば、行政側が考案する一定基準を満たした家族が抽選の申込みをする枠と私たちが定住すればこれだけの活力をこの地域に貢献できますといった提案型の申込み枠を準備しても良いのではないかと。そうすることで行政も住民も相互に地域における課題などに向き合う場になったと思うのです。すなわち、行政と市民の共創行為による地域の価値創発がこのプロジェクトから期待できたのではないでしょうか。また、公開型抽選の合否の伝え方やにはもう少し配慮があってもよかったのではないかなとわたし個人的には感じています。

彼/彼女らと初めて会ったのは2014年の秋。それからのプロセスを考えればとても大きな一歩になったことに間違いはありません。人生初となる家づくり、例えるなら目的地がおぼろげではあるものの大海原に向けて出航する船でしょうか。

誠に勝手ではありますが、その船に私も乗せていただきます。

 

2019.05.21

パセリ

人は自然から身を守りために住まいを作り出しました。簡素な住まいからはじまりその効用を『期待』しつつ工夫を重ねてきました。その『期待』の根底にあるものは『生活要求』であり、住まいを対象とすれば『住要求』となります。これらの要求とは「豊かで人間らしい生活とは何か、それをどのように創造していくのか」といった意識のことです。今日まで住まいを発展させてきたのはこの要求でありそれらを実現してきたからです。

こうした生活要求は以下の3つに整理することができます。

1,生存のための生活要求

2,社会的に一定水準の生活を確保するための生活要求

3,自己実現したいという生活要求

会津山義にご依頼する住まい手はそのなかでも3つ目の自己実現要求が注文住宅の計画において主になっているかと思います。この要求は、一定の生活水準は担保された/担保されつつある状況において自己表現をし自己満足を他者に表現するものです。例えば被服におけるファッション化などがそれにあたります。被服の機能が満たされればつぎにデザインの差異に意識が移り自信好みの被服を身にまといます。ただし、上記にしました3つの要求は段階的であり、生存要求が満たされた上で次の社会的要求、自己実現要求へと発展します。しかし実現できることには限りがあります。今日では特に経済条件によりこれらが必ずしも実現されることは多くありません。かといって諦める選択肢を与えるようなことは私はしたくもありません。

引用文献 大西一也,関沢愛美 2011.『すまいのかたち』 日本教育訓練センター

会津若松市・河東の家のお子さんから頂いた「とりたてぱせり」エグ味などなくとても美味しくいただきました。

2019.05.20

時のうつろい。

「ないから建てる」に対応すべき量的需要の時代における住宅計画の手法は住まい手のニーズの平均値を求めることであった。これに対し近年の質的需要の時代に対応すべき住宅計画の手法は一般的に多様化・差異化の実現とうたわれている。そうした今日の住宅産業により供給される住宅カタログはまさに多様化そのものでありそのカタログの豊かさは住まい手の選択性を高めあらゆる差異は商品の源となっている。

しかし選択できるのはせいぜい建て方、メーカー、設備、内装くらいである。だが実際にはそれすらどの程度選択できているのかおぼろげである。これらの商品化した住宅カタログから選ぶことをもって住まい手は家づくりの本質に迫り得ているのだろうか。

今日のブログは私の修論から引用させていただきました。

先ほど会津若松市・南花畑の家の建築確認申請を提出してきました。昼食後郡山市・静御前の家の建築確認申請図書の作成を手がけます。

5月半ば。田植え、終わっていました。

2019.05.18

もう一丁。

本日はM-GTA研究会に参加するためお休みを頂き駒場東大に来ています。私の研究テーマ「住宅計画における住まい手とつくり手のやりとり」を分析するための方法を学ぶ勉強会なのですが、そこで私の修論において重大な欠点を見つけていまいました。あーって感じ。

渋谷駅ホーム内にある岡本太郎の作品「明日の神話」を横目にしつつ、足取り重くトボトボと帰路に向かいました。「まえのめり」だったんでしょうね。あらためるしかないな。

 

 

 

2019.05.16

ふりかえり。

物干し竿を掛ける金物の取付位置決めのた一昨日の午後、会津若松市館脇町の家にお伺いしました。ガス衣類乾燥機を設置したお宅で、屋内・外に洗濯物を干す行為は多くはないと思いましたが付けて邪魔になるものでもないのでオススメしていました。一連の作業後、貸出書籍や住宅模型などご返却いただきギャラリーへと戻りました。

写真の模型は1stプラン、私の計画の”ツメ”が甘かったかなと自己省察。

今後はご主人を中心にDIYでお庭づくりがはじまることでしょう。

2019.05.15

太郎と次郎。

良い天気です。今年もこの子達がお出迎えします。そういえば名前が無かったね。

下記の写真は社屋西側の建築現場。会津若松市門田飯寺の家、屋外足場解体されました。外壁板の一枚一枚の陰影や木目など表情豊かな印象を受けます。いいですね。

大工さんが作業している天井部分の板張りが終えればお外周りの工事は大方終了です。

 

 

 

2019.05.14

私の出来る事。

つい2,3日前でしょうか、中国向けのリサイクルプラスチック受け入れ中止のニュースがやっていましたね。その大部分はアメリカと我が国日本とのこと。数量は忘れてしまいましたがとてつもない量が毎年中国に輸出されておりました。しかし、受け入れ先でこれらを処理できず不法投棄が行われ、環境に甚大な悪影響を及ぼしているとのことでした。このプラスチック。土に還らないから問題なんでしょうね。昨年スターバックスではプラスチック製ストローの全面廃止も話題になっていましたよね。こうした社会問題に対し、ある高校生が土に帰るプラスチックの商品化に向けた開発を学ぶため大学に進学する記事などもSNSで拝見したこともあります。

建築士としてはせいぜい開封前・後のペットボトルの置き場などを計画・設計する事や個人としては空のペットボトルを洗浄してから廃棄する事ぐらいしかできませんがそれぞれ実践しています。

2019.05.13

先日の杉の床板。

これより郡山市西田の家に向けて杉の床板を乗せたトラックが出航です。

いってらっしゃい!!

2019.05.09

can take

「気に入った土地が見つかりました。建築士の観点からこの土地の良し悪しを見てほしい。」

GW前半にとあるご主人から電子メールが届きました。この家族とは知り合って3,4年前ぐらいでしょうか、不定期に開催される完成見学会に参加していただきながら住まい手・つくり手との関係性を構築してきました。

向かうは木材の聖地である福島県塙町。カーナビで検索すると車で3時間と表示。そこで会津若松市を7:00に出発、法定速度で向かうも現地には9:00に到着していました。待ち合わせ時間まで1時間あったので、車から降りて本件周辺を徒歩で散策。水路や道路状況は当然ながら近隣の樹木やお隣さんの窓位置、車や自転車の台数など建築学的なフィールドワークをおこないつつ、これまで彼らの言動を考慮しながら新居のイメージをくみ取りながら待ち合わせ時間の10:00を迎えました。「こことここかな。」建築士的に見てくれとオーダーが出ていましたが、主観的なコメントを伝えてしまいました。抽選会は今月21日、塙町とハノイは2時間程度の時差ですので抽選の安楽は共有できるといいな。

いつもお気遣いいただきありがとうございます。異国の地ならではの苦労あるかと思いますが旦那さんと奥さんが選んだ土地、どれでもイケるから大丈夫。任せてください。

2019.05.08

幾重にも。

本日の業務は郡山市・西田の家からはじまりました。外壁仕上げ工事施工のため左官さんが手際良くお仕事をなさっていました。郡山市・西田の家の外壁材は白色のそとん壁。大工さんが下ごしらえしてくださった木づり板に(木の板のこと)ラスシート張りをしています。このシートは防水や防湿を期待するシートで素材も様々な商材が出回っておりますが、ヤマヨシではこのラミテクトシートをもちいて上記の性能を担保しています。大工さんは透湿シート・木づり板の2層を担当、左官さんがラスシート・ラス網・そとん壁下塗り材・そとん壁上塗り材の4層を担当します。本日は3層目と4層目の工程になります。

施工要点をいくつかお願いし会津若松市・飯寺の家にむかいます。こちらは杉板張り外壁工事の最終工程です。

見えますかね?黄色の糸。この糸を頼りに釘の下穴を開ける目印を杉板にひとつひとつと鉛筆書で付けていきます。

そしたら電動ドリルでぐるぐるっと下穴をあけます。これもひとつひとつ。

杉板が厚めなので90ミリの真鍮製の釘をチョイスしていました。

こうして開いた下穴に真鍮製の釘で杉板をトントンと打ち付けるのです。板と板の隙間ですがこれは大工さんの腕が悪いのではなく、大気中の湿度や日射の影響により杉板がグニョグニョと動くのでこの隙間がないと身動きの取れない板と板がケンカして暴れないようにするための処理でした。

来週の今頃には屋外足場の解体ができることでしょう。そして工場ではこの2件の床板の割振りをしていました。大工さんお手製の割振り図を基に杉板の木目や色合いを考慮しながら床材の一枚一枚に番号をあてがい、全ての床板が貼り終わったイメージを大切にしながら作業を行なっていました。どこかの木材工場からトラックで運んできて「ほら、貼れよ」って訳ではないんですね。すなわち適材適所ってヤツでしょうか。45ミリの床板の厚みに焦点が集まる傾向があります。しかし私はこれらの下準備、つまり表に現れない職人の仕事にこそ木造住宅の醍醐味があるのではないかなと感じるのです。

お部屋の大きさに合わせて床板を一枚一枚並べます。

割付番号に合わせ現場にて床板を取り付けていきます。

 

 

 

«...2345...»

Entry

Category

Archive