風義ブログBLOG

2019.05.21

パセリ

人は自然から身を守りために住まいを作り出しました。簡素な住まいからはじまりその効用を『期待』しつつ工夫を重ねてきました。その『期待』の根底にあるものは『生活要求』であり、住まいを対象とすれば『住要求』となります。これらの要求とは「豊かで人間らしい生活とは何か、それをどのように創造していくのか」といった意識のことです。今日まで住まいを発展させてきたのはこの要求でありそれらを実現してきたからです。

こうした生活要求は以下の3つに整理することができます。

1,生存のための生活要求

2,社会的に一定水準の生活を確保するための生活要求

3,自己実現したいという生活要求

会津山義にご依頼する住まい手はそのなかでも3つ目の自己実現要求が注文住宅の計画において主になっているかと思います。この要求は、一定の生活水準は担保された/担保されつつある状況において自己表現をし自己満足を他者に表現するものです。例えば被服におけるファッション化などがそれにあたります。被服の機能が満たされればつぎにデザインの差異に意識が移り自信好みの被服を身にまといます。ただし、上記にしました3つの要求は段階的であり、生存要求が満たされた上で次の社会的要求、自己実現要求へと発展します。しかし実現できることには限りがあります。今日では特に経済条件によりこれらが必ずしも実現されることは多くありません。かといって諦める選択肢を与えるようなことは私はしたくもありません。

引用文献 大西一也,関沢愛美 2011.『すまいのかたち』 日本教育訓練センター

会津若松市・河東の家のお子さんから頂いた「とりたてぱせり」エグ味などなくとても美味しくいただきました。

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