風義ブログBLOG

2019.05.08

幾重にも。

本日の業務は郡山市・西田の家からはじまりました。外壁仕上げ工事施工のため左官さんが手際良くお仕事をなさっていました。郡山市・西田の家の外壁材は白色のそとん壁。大工さんが下ごしらえしてくださった木づり板に(木の板のこと)ラスシート張りをしています。このシートは防水や防湿を期待するシートで素材も様々な商材が出回っておりますが、ヤマヨシではこのラミテクトシートをもちいて上記の性能を担保しています。大工さんは透湿シート・木づり板の2層を担当、左官さんがラスシート・ラス網・そとん壁下塗り材・そとん壁上塗り材の4層を担当します。本日は3層目と4層目の工程になります。

施工要点をいくつかお願いし会津若松市・飯寺の家にむかいます。こちらは杉板張り外壁工事の最終工程です。

見えますかね?黄色の糸。この糸を頼りに釘の下穴を開ける目印を杉板にひとつひとつと鉛筆書で付けていきます。

そしたら電動ドリルでぐるぐるっと下穴をあけます。これもひとつひとつ。

杉板が厚めなので90ミリの真鍮製の釘をチョイスしていました。

こうして開いた下穴に真鍮製の釘で杉板をトントンと打ち付けるのです。板と板の隙間ですがこれは大工さんの腕が悪いのではなく、大気中の湿度や日射の影響により杉板がグニョグニョと動くのでこの隙間がないと身動きの取れない板と板がケンカして暴れないようにするための処理でした。

来週の今頃には屋外足場の解体ができることでしょう。そして工場ではこの2件の床板の割振りをしていました。大工さんお手製の割振り図を基に杉板の木目や色合いを考慮しながら床材の一枚一枚に番号をあてがい、全ての床板が貼り終わったイメージを大切にしながら作業を行なっていました。どこかの木材工場からトラックで運んできて「ほら、貼れよ」って訳ではないんですね。すなわち適材適所ってヤツでしょうか。45ミリの床板の厚みに焦点が集まる傾向があります。しかし私はこれらの下準備、つまり表に現れない職人の仕事にこそ木造住宅の醍醐味があるのではないかなと感じるのです。

お部屋の大きさに合わせて床板を一枚一枚並べます。

割付番号に合わせ現場にて床板を取り付けていきます。

 

 

 

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