風義ブログBLOG

2018.03.07

お台所から家づくりを考えていく。

「お台所・流し台を考えてから、食堂居間や寝室などの住宅プランを考えていきましょう。」こんな感じで住宅プランを考えているお宅が現在2件あります。これまで私の住宅プランを構築するプロセスは、家族の生活習慣やインテリアなどのお好みなどをヒアリングや雑談の中から拾い集めカタチにするスタイルでした。しかし、ここ最近これが通用しなくて。

「○○な暮らしのスタイルに合ったお部屋が欲しい」といった象徴的表現、「これくらいの広さのお部屋が欲しい」といった数値的表現、「○○ができる機能を持つ△△が欲しい」といった機能的表現など聞き落とす事はなかったはずなのに。最近の注文住宅の役割や取得の意味って何か再確認する必要がありそうです。

住宅プランを立案するためにおこなうヒアリングの主体は奥様のケースが大半です。そこで、彼女たちの住宅内での居場所を想像してみましょう。例えば夫婦と子供の標準世帯だとすると、子供には子供部屋があり、主人には書斎など個人所有のお部屋があるのに主婦である彼女たちが個人で所有できる家族は多くはありません。「台所は君の好きにしていいよ。」なんて言うご主人さまも中にはいらっしゃいますが、近年の夫婦間の役割から考えればどうでしょう。

では、なぜお台所から家づくりを考えるプロセスに変えたのかというと、近年住宅内でおこなわれている家族の主な活動は、育児と(か)介護ではないでしょうか。ヤマヨシのお客さんは育児を主にした住まいづくりを検討しているようです。その中でも料理を通し育児をしていると考えました。であれば、お料理の上手下手や好き嫌いではなく、どんな心構えで料理を家族に提供しているのか(していくのか)伺うことで、その考え方を主軸に家づくりに反映できるのではないかと思い設計プロセスに変化を加えてみることにしました。

結果はどう出るか自分でも楽しみです。

 

 

 

 

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