風義ブログBLOG

2007.11.21
山義塾リポート

山義塾〜墨付け・刻み〜

今年一番の冷え込みの中行われました「山義塾」。
今回の山義塾は大工さんが一番輝く‘刻み‘の作業見学です。
まず、先日伐採された杉の原木で‘木取り‘の説明から。
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‘木取り‘とは、1本の丸太から、無駄なくイイ製品を採材するか、どんな部材を丸太のどの場所から採材すればイイかを決めること。一本の丸太の中心からは柱や梁を、丸太周辺からは下地材や造作材(障子やドア)を取るのがセオリーです。
樹齢120年位。(オーラあふれてます。)
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続きましては床板の乾燥の様子。
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今年から標準仕様にしました45㍉厚床板です。山義のお客様から「合板やベニヤはつかわないで!」との悲鳴(笑)もありまして採用に踏み切りました。45㍉厚床板は住宅業界では極めて珍しいらしく東京から業界紙が本日取材に来るそうですが、遅刻?らしくまだ到着していません。(笑)それほど魅力的なんでしょうね〜。
素足が気持ちいいとの評判ですもの。
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でもでも、
製材したばかりの木材は水分が多くそのまま使えば隙間やゆがみでクレームになりかねません。
そこで、山義では天日で自然乾燥を進めています。
自然乾燥のメリットは風雨にさらされ木材内の渋みがヌケ、カンナかけすると非常にイイツヤが出ます。人工乾燥と違いコストもタダ!が何よりですね。特に杉材は初期段階で多くの水分を含んでいます。
今日の段階で70%前後。18%前後まで乾燥させたいですね。
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同じ木材でも個人差?がありますので最後は含水率テスターで再確認。
乾燥前(加工前)と乾燥後(加工後)の重さや質感も感じて頂けたかと思います。
お次は新人大工さんによる杉丸太の皮むき作業をご紹介。
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ヘラなどを使い皮を剥くんじゃないのと思っていた方もいたかと思いますが山義ではエンジン付高圧洗浄機でむきます。厚皮は手でむけるのですが薄皮は水圧でないとシブが残り乾燥後きれいな表情になりません。
余談ですがみがき丸太の加工を昔は塩をコンパウンドの代わりにしてみがいたそうです。その手間ヒマから「手塩にかける」という言葉が生まれたそうな!世の中の物がギリギリのガリガリで作られている日本でもう一度考えてみる必要がありそうですね。
(この丸太の仕上がりは完成見学会やOB宅見学会でご覧になれますよ。)
続きます〜。

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